『寺西修&VOICE』結成
寺西修(氷室京介)と松井恒二(松井恒松)在籍のアマチュアバンド『デスペナルティ』は、1979年8月25日 に開催されたヤマハ主催の『East West '79』本選大会で入賞、当時新興音楽事務所だった『ビーイング』から声がかかり群馬県から上京。
【ファンクラブ入ってください】1979年XX月XX日 前橋市某所 デスペナルティ
しかし、事務所の方針で『デスペナルティ』は解散、『寺西修 & VOICE』というソロ名義の形でデビューする方向性にまとまり、ボーカルは寺西、ベースは松井、ドラムは後に『バービーボーイズ』のドラムになる小沼俊明を中心としたメンバーでレコーディングを開始。
曲は『East West '79』で演奏した『ブルー・シガレット・ラブ』を原曲とした『CHU-LU-LU』。
※元々『チュルル』のタイトルでしたが、コンテストを機に『ブルー・シガレット・ラブ』に変更した経緯があります。
しかし、出来がいまいちという事でプロのアレンジャーが入り、スタジオミュージシャン演奏の上に寺西の歌が乗る、という形であらためてレコーディング。
この時のアレンジャーはおそらく清水信之。
『ベイビーアイラブユー』以外の4曲は昔から『デスペナルティDEMO』として出回っていますが、もしかしたらこの時に作成された音源かもしれません。
『CHU-LU-LU / 捨てちまえ』リリース?
1980年5月の17cmシングルレコードリリース一覧に、『寺西修 & VOICE』のデビューシングル『CHU-LU-LU / 捨てちまえ』が記載されています。
しかし、松井の著書では以下のように書かれており、結局リリースされなかったようです。
-しかし、リリースがなくなったんですね?
松井 はい。(中略)リリースとかバンドのデビューとかっていうのは土壇場まで行ったってわかんないことも多い。
出典:『記憶』 松井常松
その後、寺西は『スピニッヂ・パワー』にボーカルとして加入、松井と小沼は『織田哲郎 & 9th IMAGE』にベース、ドラムとして加入。
【『松井恒松』デビュー】 『スパーキング・ラヴ -胸につのる想い-』 織田哲郎 & 9th Image
『CHU-LU-LU』は後年、『CHU-RU-LU』としてBOØWYの楽曲となり、3rdアルバム『BOØWY』に収録される事になります。